コラム

信じられないかもしれませんが・・・。

人が学んだことをしっかり記憶し、
行動変容していくためには、どの様な取り組みが効果的か。

 

これは、人材育成に携わる者なら誰もが悩む永遠のテーマです。

 

しかし、このテーマに対して「効果的な解」が導き出せるのではないかと
最近注目を浴びている分野があります。

それは何と「神経科学」の分野です。

現在の神経科学の分野は、神経そのものを研究するだけにとどまりません。

 

今では「脳」と「心」の研究を行うものとなり、人間がどのように外界を知覚し、 また、それと相互作用するのかを理解するための基盤となりつつあります。


この神経科学の飛躍的な進歩は、人材育成業界において、
アメリカを中心に新しい潮流を生み出しました。


人の記憶や言動、やる気に関してそのメカニズムを神経科学から捉え、学習のデザインやコーチングに活かしていこうとする取り組みが起きたのです。

そんな取り組みの中で、非常に注目されているものがあります。

それは

「長時間の集中した学習機会だけでなく、10分程度の短い時間の学習を
繰り返し行うと、行動変容や学習の定着に良い影響がある」

というものです。

 

短時間の学習であっても、毎日行うと
その都度、学んだ知識を「掘り起こす」ことになります。

この「掘り起こす」という能動的な行いが、学習効果を持続させるのです。

学習が終わっても「脳」は休むことなく、継続して学習した内容を記憶しようと
することが分かってきました。

 

この短い時間の学習は

「Small bite」あるいは「Bite size」(一口サイズ)

と言われています。

 

具体的には、研修後のフォロー施策として、数分間のe-Learningを数回受けたり、
SNSにアクションプランの結果や相談をアップし、それを全員でアドバイスし合う、
といったようなものです。

 

今後は、こういった一口サイズ学習を如何に導入していくかが、
学習をデザインするうえで、大変重要なポイントになると弊社も考えています。