コンプライアンス研修を実りあるものに!テーマや「自分ごと化」する手法を解説
「今年もコンプライアンス研修の時期が来た……」。人事や総務の研修担当者のみなさまの中には、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。eラーニングを実施しても「ただ流しているだけ」、集合研修を開いても「他人事のような雰囲気」では、研修の効果は期待しにくくなります。研修は単なる義務として消化するのではなく、従業員一人ひとりの意識と行動を変える「実効性」ある研修であることが理想的です。
本記事では、形骸化しがちなコンプライアンス研修を、従業員が「自分ごと」として捉え、組織力強化につながる研修へと変革するための具体的なテーマや手法を解説します。
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なぜコンプライアンス研修は形骸化しやすいのか?
多くの企業でコンプライアンス研修は実施されているにもかかわらず、なぜ「やっただけ」で終わってしまうことが多いのでしょうか。その主な原因は2つ考えられます。
「やらされ感」を感じやすく、一律の形式が多いため
法律や規則をただ読み上げるのみの一方的な講義や、抽象的な内容のeラーニングは、受講者に「やらされ感」を与えかねません。その結果内容が頭に入りづらくなり、研修時間は退屈なものになってしまう場合があります。
自分には関係ないと当事者意識が欠如するケースがあるため
研修で紹介される事例が極端であったり、自社の業務とかけ離れていたりすると、従業員は「これは特別なケースだ」「自分には関係ない」と感じてしまうケースがあります。コンプライアンスを自分自身の問題として捉えられなければ、行動変容にはつながらない可能性が高くなります。
改めて考えるコンプライアンス研修の3つの目的

実効性のある研修を企画するためには、まずその目的を再確認しましょう。コンプライアンス研修は、単に法律を守るためだけに行うのではありません。
目的1:企業のレピュテーションリスクを防止する
不祥事によるブランドイメージの低下、顧客離れ、株価の下落など、コンプライアンス違反が企業に与えるダメージは計り知れません。研修は、こうした経営リスクを未然に防ぐための重要な防衛策です。
目的2:健全な組織風土を醸成する
コンプライアンス意識が高い組織では、公正で透明性のあるコミュニケーションが促進されます。ハラスメントのない、従業員が互いを尊重し合える職場環境は、生産性の向上やイノベーションの創出にもつながります。
目的3:従業員一人ひとりを守る
コンプライアンスは、従業員自身を守るためのルールでもあります。意図せず不正に加担してしまったり、ハラスメントの被害者・加害者になったりすることから身を守るための知識を身につけることは、全従業員にとって不可欠です。
【階層別】コンプライアンス研修で扱うべきテーマ一覧
コンプライアンス研修は、全社一律の内容ではなく、対象者の役職や役割に応じて内容を最適化しましょう。
| 対象者 | 主な研修テーマ | 研修の狙い |
|---|---|---|
| 全従業員 |
|
組織の一員として最低限知っておくべき共通の知識と意識を醸成する。 |
| 新入社員 若手社員 |
|
社会人としての基本的なルールと、業務を遂行する上での注意点への理解を促す。 |
| 管理職 |
|
自身の行動だけでなく、部下のコンプライアンス違反を防止・発見し、適切に対応できるスキルを習得する機会を提供する。 |
全従業員向けの共通テーマ
全従業員が組織の一員として共有しておきたい、コンプライアンスの土台となるテーマです。情報管理やハラスメントの基礎知識は、今や役職を問わず必須の知識と言えるでしょう。
新入社員・若手社員向けテーマ
社会人経験が長くない新入社員や若手社員には、学生気分から脱却し、社会人としての意識を醸成する内容が中心となります。特に報連相の重要性理解を促すことは、コンプライアンスに関連する懸念事項を先輩社員・上司に共有する風土を醸成し、組織的にビジネス上のリスク管理を行うことにつながります。
管理職向けテーマ
管理職は、自身の行動だけでなく、部下を監督する責任も負います。特に、部下への指導がパワーハラスメントと受け取られないためのコミュニケーション方法や、部下の労働時間を適切に管理する知識は、チームを守る上で極めて重要です。
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【課題別】近年重要度が増している研修テーマ

社会情勢の変化に伴い、コンプライアンス研修で取上げるべきテーマも変化しています。ここでは特に重要度が高いテーマを紹介します。
ハラスメント防止(パワーハラスメント・セクシュアルハラスメントなど)
2022年4月から中小企業にもパワーハラスメント防止措置が義務化されるなど、ハラスメントへの社会的な目はますます厳しくなっています。どのような言動がハラスメントに該当するのか、具体的なケースを交えて学ぶ必要性が出てきているのです。
情報セキュリティとSNS利用
テレワークの普及により、情報セキュリティのリスクは増大しています。従業員の私的なSNS投稿が企業の信用を失墜してしまうケースも少なくありません。公私の区別をつけ、責任ある情報発信を行うためのリテラシー教育が求められます。
インサイダー取引規制
自社の株価に影響を与える重要事実を知り得る立場にある従業員は少なくありません。軽い気持ちで行った株式売買が、重大な法令違反になるリスクを周知徹底する必要があります。
取適法・景品表示法
営業や購買、マーケティング部門など、特定の業務に従事する従業員にとって、取適法や景品表示法などの業法に関する知識は必須です。知らないうちに法令違反を犯していた、という事態を防ぎます。
【関連記事】 コンプライアンス研修のネタ・テーマの例 ~探す際のネタ元やポイントは? | 社員のエンゲージメント向上を支援する 株式会社 NTT HumanEX
研修効果を最大化する!「自分ごと化」する3つの手法

研修を「自分ごと」として捉え、行動変容を促すためには、内容だけでなく伝え方の工夫が重要です。
身近なケーススタディや自社事例を用いる
「もしあなたの部署でこんなことが起きたらどうしますか?」といった、受講者にとって身近に起こりうる具体的なケーススタディを用いると、当事者意識が格段に高まります。過去に自社や同業他社で発生したヒヤリハット事例などを加工して活用するのも効果的です。
ディスカッションやグループワークを取入れる
ケーススタディについてグループで討議してもらい、「自分ならどう判断するか」「なぜそう考えるか」を話し合う機会を設けます。他者の多様な意見に触れることで、自身の考え方に気づき、多角的な視点を養えます。
経営層からのトップメッセージで重要性を伝える
研修の冒頭や最後に、社長や役員からコンプライアンス遵守の重要性について力強いメッセージを発信してもらうことも有効です。経営層の本気の姿勢が伝わることで、従業員は「会社全体で取組むべき重要な課題なのだ」と認識を新たにする機会を得ることができます。
コンプライアンス研修の実施形式と選び方
研修の目的や対象者、内容に合わせて最適な実施形式を選ぶことも、効果を高める上で重要です。
集合研修(対面形式)
受講者の一体感を醸成しやすく、グループディスカッションやロールプレイングなど、双方向性の高いプログラムに適しています。講師との質疑応答も活発に行える点がメリットです。
オンライン研修(ライブ形式)
遠隔地の従業員も同時に参加できるため、場所の制約を受けません。チャット機能やブレイクアウトルームを活用すれば、オンラインでも双方向のコミュニケーションが可能です。
eラーニング
受講者が自身の都合のよい時間に学習できるため、多忙な従業員でも参加しやすいのがメリットです。基礎知識のインプットや、全従業員への周知徹底を目的とする場合に適しています。
【関連記事】 eラーニングでの学習を成果に繋げるには?教材見直しのポイントを紹介! | NTT ExCパートナー
※NTT ExCパートナーのサイトに遷移します。
日々の業務で直面しうるリスクを体感!「コンプライアンスイマジン」
コンプライアンス研修は、単なる知識習得ではなく「自分の行動をどう変えるか」を考える機会にすることが重要です。NTT HumanEXの「コンプライアンスイマジン」は、リアルな事例をもとに従業員一人ひとりが主体的に学び、職場での実践につなげるeラーニングです。実際に起こりそうな事例をアニメーションで再現し、各事例ごとに「自分が同じ立場なら」等のシンキングタイムを設け、楽しみながら自分ごと化を促す設計になっています。今までのコンプライアンス教育に課題を感じている方は、ぜひ詳細をご覧ください。
コンプライアンスイマジン
ビジネスのリアルな事例で、自分ごと化を促進!
ハラスメントや企業倫理・法令違反等、コンプライアンス違反の具体的な事例、実際に起こりうるコンプライアンス違反、その対応方法について学べるeラーニングです。架空の企業を例に、リアルなケースを想像=イマジンすることで「自分ごと化」を促進します。
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研修を一度で終わらせないための継続的な取組み
コンプライアンス意識の定着には、研修後の継続的な働きかけが欠かせません。
定期的な研修と効果測定の実施
研修は一度きりで終わらせず、毎年あるいは定期的に実施することが重要です。法改正など最新の情報を反映させながら、内容をアップデートしていきましょう。
理解度テストやアンケートの活用
研修の最後に簡単な理解度テストを実施することで、知識の定着度を測ることができます。また、アンケートで研修内容への意見を募り、次回の改善に活かすPDCAサイクルを回すことも大切です。
日常業務での意識付けと相談窓口の周知
社内報やポスターでコンプライアンス標語を掲示したり、日々の朝礼で触れたりするなど、日常的に意識する機会を設けましょう。疑問や不安を感じた際にすぐに相談できるヘルプラインや相談窓口を設置し、継続的に周知することも重要となります。
まとめ
コンプライアンス研修を形骸化させず、実効性あるものにするためには、一方的な知識提供ではなく、従業員一人ひとりが「自分ごと」として考えるきっかけを提供することが不可欠です。今回ご紹介したテーマや手法を参考に、ぜひ貴社の実態に合った研修プログラムを企画してください。実効性のあるコンプライアンス研修は、企業のリスクを防ぎ、従業員を守り、持続的な成長を支えることにつながります。






